- 空の大怪獣ラドン
- 九州、阿蘇山ふもとの炭鉱で水没事故があった。
- 鉱員の義三が水死体で見つかる。致命傷は頭部の傷なのだが、遺体には鋭利な巨大な刃物のあとがあった。
- 点呼の結果、五郎が今だヤマに残っているとみられる。五郎と義三は、直前に激しい喧嘩をしていた。
- 五郎の捜索隊が組まれる。そして捜索に行った三人は遺体で発見された。遺体には義三と同じく巨大な鋭利な刃物で傷つけられていた。遺体の一つは皮一枚残し、ほとんど真っ二つだったのだ。
- 炭鉱堀りと拳銃を携帯した警官を殺害するなど、これは人の所業ではない。医師たちは思っていた。
- 奥さん連中はそうは思っていない。五郎が犯人と決めつけた被害達の奥さんは、五郎宅に妹のキヨを責めに家の前迄行くが、他の奥さんにいさめられる。
- 五郎と兄妹二人で暮らす作りの安い長屋、外の気配は手に取るように判る。
- 独り、心細い処に、技師の川村シゲルが訪れる。川村技師はキヨと恋仲だ。惨状からして五郎ではない。後の三人は五郎と仲良しだったから、五郎さんがあやめる訳は無いと。
- 「シゲルさん」「キヨさん」と見つめあう二人。
- メロドラマなら♪ダバダ〜♪と、お決まりの音楽が流れ、ひしっと二人が抱き合うところであるが、そこは怪獣映画、五郎宅の裏庭から巨大なヤゴが家に侵入、雰囲気をぶち壊しだ。
- 家を出た巨大ヤゴはボタ山に登り始めた。警官が巨大ヤゴを追い、返り討ちに遭う。警官には、今までの遺体と同じ傷跡が残っていた。
- 炭鉱に逃げ込む巨大ヤゴ。機関銃で撃ちまくると、落盤が始まり、川村技師は生き埋めになってしまった。
- 南研究室では、巨大ヤゴはメガヌロンという巨大トンボの幼虫と判断した。丁度その頃、軽い地震。阿蘇山と炭鉱の入り口の間の広大な土地が陥没してしまったのだ。
- 広大な陥没後から川村技師が見つかる。川村技師は、一万人に1人の完全な記憶喪失になっていた。炭鉱の中で何があったのか。
- 落盤で死んだと思われた恋人が見つかったものの記憶喪失、兄は容疑が晴れたものの未だに見つからない。キヨの胸中はいかなるものか。
- その頃、航空自衛隊に入電。北原機が福岡上空に向かう超音速の飛行物体を認識、高度二万で追跡に入る。速度は、自衛隊機の１倍半！
- 邦題：空の大怪獣ラドン
- 監督：本多猪四郎
- 1956年 東宝
- 噂ではゴジラより制作費が高かったとか、言われる怪獣映画です。
- ラストはワイヤーワークを失敗したのが功を奏したというのは有名な話ですが、デパートの岩田屋（らしい）に乗るつもりが、カメラの手前に落っこちちゃった（大元帥曰く”さてくりおちた”）ようにも見えるので、これも予定外の撮影だったのではないでしょうか。
- それにしてもＤＶＤ高いな。